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『ダンボルギーニ』への道 第1章-④

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平成20年にガンダムに酷似した?w・・・ダンボール製ロボットを完成させ、リーマンショックが回復した後も、強化ダンボール加工の事業を広げるべく、すべてが手探りの中、苦戦は続きました。

しかし周囲の協力もあり少しずつではありますがお客様も増えてきた時、東北に自動車産業が集積するというニュースが目に留まりました。その時は少しではありますがネットワークを広げてこれたお蔭で、探していたものが見えてきたようにも感じ、さらに仕事の大小にこだわらず取り込んでいくようになりました。

 

以前から俺は持論で

「探さないものは見つからない、求めなければ掴めない」

と自分に言い聞かせてきまして、この時は僅かながらこの原理原則に当てはまったと感じました。この原理原則については、ぜひ今後の地域を創る特に若い世代に感じ取っていただき、これを基本としながら更に「進取独創・自ら進運を開拓すべし」(出身高校の校訓)の精神をプラスして、これからの人生を切り拓いていっていただきたいと願っています。

 

仕事が増えてくれば比例して追われることも増えてきます。超短納期対応でご評価をいただき、

「あいつに言えば何とかしてくれる、何か答えを出してくれる…」

といった漠然とした期待感を持っていただくことでお客様を増やしてきましたが、それは同時に工場スタッフへのプレッシャーにもなっていきました。設計書通りの加工を超迅速に行い納期通りに淡々とお客様に届ける…。『モノづくり』の楽しさを追求しながら…と思っていた工場経営がいつしかお客様の顔も窺うこともない機械的なそれになりつつありました…。

そこで、いつでも『モノづくり』の原点に戻れるようにと、そして素材の有効利用と可能性を両立させるべく平成22年夏にレーザー加工機の導入に踏み切りました。俗にいう「BtoBからBtoCへ」という、個人のお客様向けの商品開発もできる環境を目指し始めたのです。梱包資材を提供させていただくお客様は県内人口(230万人)から見たらひじょうに僅かです(営業先、納品先の関係者の人数で100人に満たない…0.00004%)…でも、このレーザー技術を用いて梱包資材用の素材を加工し、さらに設計技術を活かして他の素材にも展開出来たら、「0」に限りなく近い対象人数(せいぜい「1」?)、つまりお客様が、一気に「100」になる可能性があるのです…

「出会う人すべてがお客様」

可能性を追求してバカな自分なりに導き出した一つの答えでもありました。
*レーザー加工機を導入した時点では仕事は「0」…メーカー担当者からも「売らせていただいて本当によろしいんでしょうか?…」と、ご心配とお気遣いを頂戴しましたw。

 

まだこの時は見えていなかった『ダンボルギーニ』への道ですが着実に…。

 

でもその翌年、平成23年3月11日、あの震災に見舞われるのです…。

 

 

(続く)

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